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Fibered category


 small categoryの間のfunctor F : X → Y があった際、空間(集合)の間の写像のように、このfiberやcofiberを考えたくなるところである。実際に考えられていて、F/y、F^{-1
}yというものがある。どちらかというと、写像などのfiberに近い方はF^{-1}yの方である。これは、Xのsub categoryとして構成してある。objectはそのまま、逆像としての意味でのF^{-1}y、そしてmorphismはF(f)=1_yとなるXのmorphismである。
 一方、F/yというのは、XのobjectとYのmorphismの組、(x,v)がobjectである。ただし、
v : Fx → yというmorphismである。このとき、F/yでのmorphism (x,v) → (x',u)は、Xでのmorphism x → x'で、Fx → Fx'が、u,vと可換になるようなもので定義する。

 このF/yとF^{-1}yの間の関係を考えたとき、F^{-1}y → F/yへは、x → (x,1_y)というfunctorの対応ができるが、これは別にequivalenceでもない。つまり、逆向き対応というのが作れないのである。そこで、このfunctorがright adjointを持つとき、Fをprefibered categoryと呼ぶ。例えば、p : PG(Space)→Spaceを空間上のprincipal G-bundleのcategoryから、そのbase spaceを対応させるfunctorとしたとき、これはprefiberedである。この場合、p^{-1}(X)→p/Xのadjointとしては、pull backでbundleを対応させる。【Qu73】なんかを見るといい。

 Fibered categoryはさらに条件が強い。注意すべきはF^{-1}というcontravariantな対応はあるsmall categoryからsmall categoryのcategoryを与えているのだが、これはfunctorではない。よってu : x → yとv : y → zに対し、F^{-1}(u)=u^*とかくとき、Fがprefibered categoryであれば、adjointから定義されるnatural transfomation v^* u^* ⇒ (uv)^*があるのだが、これがnatural isoであるときfibered categoryと呼ぶ。先のprincipal bundleの例はfibered categoryである。fibered catgeoryの定義は様々な仕方がある。

 fibered categoryはstackと密接に関わっている。まず、Fがprefiberedなら先に言ったF^{-1}の対応はprestackとなる。逆にprestackから自然にprefiberd categoryと構成できる。そしてそれらの対応はcategoryのequvalentを与える。

         

fibered categoryならさらによいこともいえる。【Vi04】などを見るとよい。